はじめに
万年筆は、ただ文字を書く道具を超えた“体験のプロダクト”。
デジタル全盛のいまでも、紙にインクがほどける感覚、ペン先が紙を滑る微かな音、手に馴染むボディの質感が、書く時間そのものを豊かにしてくれます。
本記事では、万年筆の魅力/選び方/おすすめモデル/楽しみ方&贈り方まで、初めての1本が安心して選べるよう丁寧にガイドします。

万年筆って、カッコいい、大人の文房具って感じ!!憧れるなぁ✨
万年筆の基本的な魅力
1. “力を入れない”滑らかな書き心地
万年筆は毛細管現象+空気の置換でインクが自然に流れます。
筆圧をかけなくても線が出るため、長時間でも手が疲れにくいのが大きな利点。
水性インク特有の発色と紙への染み込みが、ボールペンとは違う味わいを生みます。
2. 使うほど“自分の字になる”
ペン先(ニブ)は使い込むほど書き癖に馴染むのが持ち味。
とくに金ペンはしなりがあり、角度や筆圧で微妙な強弱がつき、表現力がぐんと広がるのが魅力です。
3. デザインの愉しみと所有欲
樹脂から金属、木軸、螺鈿や蒔絵まで、デザインの幅が異常に広いのも万年筆の世界。
道具であり、アクセサリーであり、コレクションの対象でもあります。
初心者でも始めやすい理由
- 価格帯が広い:数千円の入門機から一生モノまで段階的に選べる
- 国内ブランドは手入れが簡単&サポート充実
- ペン先や字幅を用途で選べる:手帳向け極細〜手紙向け中字など
選び方の基本(ここだけ押さえればOK)
ペン先素材
- ステンレス:硬めでコントロールしやすく、初めてに◎
- 金(14K/18Kなど):しなりがあり表現力豊か。価格は上がるが“育つ”楽しさ
字幅
- EF(極細)/F(細字):手帳や細かい文字向け
- M(中字):手紙・ノート・日記の万能幅
- B(太字):サインや見出しに映える
※日本ブランドは欧州ブランドよりやや細めに感じやすい傾向。
インク補充方式
- カートリッジ:最も簡単・携帯向き
- コンバーター:瓶インクを吸い上げて使える(色の自由度が段違い)
- 吸入式:本体一体型で容量大。インク管理を楽しみたい人に
万年筆の歴史と文化的背景(ダイジェスト)
近代的な万年筆は19世紀末〜20世紀初頭の欧米で急速に洗練。
毛細管を活かした供給機構の確立で“漏れにくく、書きやすい”実用筆記具として普及しました。
日本では明治期に輸入・模倣・改良が進み、やがてパイロット/セーラー/プラチナといった国内ブランドが台頭。漢字文化に適した繊細なペン先設計や品質の高さで、世界的評価を得るに至ります。
人気ブランドと“ハズれない”おすすめ
日本の三大ブランド
- パイロット(PILOT)
- 入門:カクノ/コクーン(Metropolitan)
- 定番:カスタム74、軽快:キャップレス デシモ(ノック式)
- セーラー万年筆(SAILOR)
- 入門:プロフィット ジュニア
- 定番:プロフィット/プロギア(プロフェッショナルギア)、特殊ペン先の楽しさも魅力
- プラチナ万年筆(PLATINUM)
- 入門:プレピー/プレフォーレ(Prefounte)
- 定番:#3776 センチュリー(乾きにくい“スリップシール機構”で有名)
海外の定番
- LAMY(ドイツ):safari/AL-star/LAMY 2000。モダンデザインの代表格
- Pelikan(ドイツ):スーベレーン。ピストン吸入の王道
- Parker(英):ソネット。ビジネスの定番的存在
- Kaweco(独):スポーツ。携帯性◎のショート軸
- Montblanc(独):マイスターシュテュック。ハイエンドの象徴
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価格:18410円
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感想(52件)
初心者におすすめモデル早見表
| 用途/好み | ブランド | モデル | 推しポイント | 目安価格帯 |
|---|---|---|---|---|
| とにかくお手軽 | プラチナ | プレピー | ワンコイン級でも万年筆体験 | ~1,000円前後 |
| はじめての“ちゃんと感” | パイロット | カクノ | 握りやすく書き味安定 | 数千円 |
| 手帳もノートも一本化 | LAMY | safari | 軽快な筆記&替えパーツ豊富 | 数千円 |
| 小さく携帯したい | Kaweco | スポーツ | ポケットサイズで本格派 | 1万円前後 |
| 長く使う定番機 | プラチナ | #3776 センチュリー | 乾きにくく字幅も豊富 | 2〜3万円台 |
| 大人の一本 | パイロット | カスタム74 | 王道バランスの“日本の正解” | 2万円台 |
| ノック式の快適さ | パイロット | キャップレス デシモ | 片手で即書ける快感 | 2〜3万円台 |
※価格は執筆時点の一般的な目安。実売は変動します。
プラチナ PLATINUM プレピー PREPPY 万年筆 細字/中字 ブラック PSQ-300-1/ブルーブラック PSQ-300-3/レッド PSQ-300-11/ピンク PSQ-300-21-F/バイオレット PSQ-300-28-F/イエロー PSQ-300-30-F/グリーン PSQ-300-41-F 透明カラー軸価格:348円~ |
技術のコア:毛細管現象とニブ設計
- 毛細管×エアフローが“かすれず・漏れにくい”を両立。
- **ニブ(ペン先)**は形状・厚み・研磨で書き味が決まる。金ペンは“しなり”を活かした表現、スチールは“カチッと安定”。
- **フィード(黒いギザギザ部品)**はインクと空気の流れを整える“縁の下の力持ち”。
インクで広がる楽しみ
- 色:黒・青だけでなく、緑・茶・紫・ターコイズ…無限。
- 性質:耐水・顔料・シマー(ラメ)・シーディング(濃淡)など個性派も。
- 見える楽しさ:スケルトン軸+コンバーターで“色遊び”が一気に広がります。
はじめは『メーカー純正の定番色(染料)』からがおすすめ。
耐水・顔料系は紙やメンテ手順を把握できてからが安心。
はじめてでも失敗しないメンテ術
- インクを替えるときは水洗い(カートリッジを外し、水でペン先とコンバーターをすすぐ)
- ぬるま湯でOK。洗浄液は顔料や古インク詰まり時のみ
- 乾燥させてから再装着(ティッシュで水気を切り半日ほど自然乾燥)
- 紙選びも大切:にじみにくい紙(手帳なら“万年筆適性”表記を目安)
文字表現を変える“ペン先の世界”
- F/EF:情報量を詰めたい手帳、細字好きに
- M:日記・手紙・学習ノートの万能
- B/BB:サインやカードで映える
- 特殊ニブ:スタブ/ミュージック/ズーム/ふでDEまんねん(セーラー)など、横細・縦太や筆文字風の表現が可能
コレクション&限定モデルの楽しみ
- 季節限定色・記念モデル・ご当地コラボは“出会いが一期一会”。
- 軸素材(エボナイト、木軸、アクリル)や仕上げ(ラメ、螺鈿、蒔絵)で一本ごとに個性が際立ちます。
プレゼントにするなら(完全ナビ)
価格帯の目安
- 数千円:学生・入門向け(カクノ、safariなど)
- 1〜3万円:就職・誕生日(#3776、カスタム74、コクーン上位版など)
- 5〜10万円:昇進・記念日(Pelikan スーベレーン等)
- 10万円〜:人生の節目(Montblanc 等ハイエンド)
失敗しない選び
- スチールF〜M+カートリッジ両用:使用環境を選ばず安心
- 字幅は“使い道”から逆算:手帳=細、手紙・ビジネス=中、サイン=太
- 名入れは贈り物感アップ(納期・返品可否は要確認)
よくある質問(FAQ)
Q. ボールペンより手入れが大変?
A. 基本はときどきの水洗いだけ。難しくありません。
Q. インクは混ぜていい?
A. 『基本NGです』沈殿や詰まりの原因に。混色は“専用セット”や同一メーカー推奨。
Q. 初心者は何色がいい?
A. まずは黒/ブルーブラック。場面を選ばず紙とも相性が良い色です。
まとめ
- 万年筆は“力を抜いて書ける”から手が疲れにくく、色と紙の相性を楽しめる道具。
- 初心者は日本ブランドのスチールF〜M+カートリッジ/コンバーターが有力解。
- メンテは水洗い中心でOK。紙選び・インク選びで世界が一気に広がります。
- プレゼントにも最適。価格帯と字幅の考え方を押さえれば“ハズれない一本”が見つかりますよ!








