はじめに
最近、バラエティ番組やニュースなどでよく耳にする「コンプライアンス」という言葉。
なんとなく「ルールを守ることかな?」とイメージはあるけど、実際はどんな意味なんでしょう?
特にテレビ業界では、このコンプライアンス(法令遵守)が番組作りの土台になっていて、ただ法律を守るだけじゃなく、視聴者の人権や社会への責任も深く関わっているんです。
この記事では、そもそもコンプライアンスって何?から始まり、テレビ業界の現場でどんなふうに守られているのか、表現の自由とのバランスはどうしているのかまで、視聴者目線でわかりやすくお話ししていきます。

すこし前からテレビでよく聴く言葉だけど・・・どうしてだろう?
コンプライアンスって何?
コンプライアンスは、簡単に言えば「法律やルール、モラルをちゃんと守ること」。
もともとは、会社の中で個人情報が漏れたり、パワハラがあったり、産地偽装が発覚したりといった不祥事が続いたことで、改めて重要視されるようになった考え方です。
実はテレビ業界でも同じ。
番組の責任者やスタッフの誰か一人がルールを破ると、その番組全体の信用が一気に崩れてしまいます。
昔は「面白ければ多少オーバーでもOK」なんて時代もあったそうですが、今はそういうわけにはいきません。法律をしっかり守るのはもちろん、人を傷つけない、社会に迷惑をかけない番組作りが必須になっています。
どうしてテレビ業界では特にコンプライアンスが重要なの?
テレビって、一度に何百万人もの人が見ますよね。
だから、ちょっとした不適切な表現や演出があっただけで、企業イメージがガクンと落ちてしまうリスクがあります。
テレビはただの娯楽じゃなくて、公共性の高いメディア。
放送には「社会的使命」があるので、企業の倫理や地域社会への責任がとても大きいのです。
だからこそ、テレビ局の社員やスタッフは、法律やモラルをしっかり守って、「テレビ」という信頼のブランドを守り続けていかなければなりません。
時代によって変わるコンプライアンス
ちょっと昔を思い出してみてください。
1980年代のテレビって、今見ると「え、こんなに過激でいいの?」と思うような番組がけっこうありましたよね。
でも今は、人権問題やハラスメント、子どもへの影響が強く意識されていて、テレビの内容はどんどん健全になっています。
例えば、
- LGBTへの配慮
- 容姿や体型を笑いものにしない
- 下ネタの自粛
こうした変化は、視聴者が「気持ちよく楽しめるテレビ」を求めるようになった結果でもあるんです。
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テレビの現場でコンプライアンスはどう守られている?
テレビ番組は、企画の段階から放送直前まで、何度も何度も細かくチェックされています。
例えば…
- ロケのときには交通ルールを守るのはもちろん、近所に迷惑をかけないように配慮
- 編集段階では、差別的な表現や誤解を招く内容がないか徹底的にチェック
- 放送禁止用語、著作権、薬機法(医薬品や健康食品の広告に関する法律)にも細心の注意
こうしたチェックをするのは、ADやAPといった現場スタッフ。必要があれば法務部やコンプライアンス担当と相談しながら、リスクをつぶしていきます。
どんなことに特に注意してるの?
例えばこんなことは厳しく見られています。
- データや統計は必ず出典を明記
- 「日本一」「世界一」などの表現は根拠が必要
- 紙幣や赤十字マークを勝手に映すのはNG
- 「無農薬」「効果あり!」などの誇大表現も規制対象
さらに、取材先のトラブル歴や、深夜撮影の許可をちゃんと取ったかなども大事。
結局は、常識と相手への思いやりをどれだけ持てるかが問われているんですね。
各テレビ局の取り組み
テレビ局はそれぞれ、コンプライアンスを強化するために独自の対策を取っています。
例えば…
- フジテレビは社内外の相談窓口を設けたり、ハラスメント防止研修やコンプラ優秀者の表彰などで社員の意識をアップ。
- 読売テレビは放送法をしっかり守り、公平・正確な報道で視聴者の「知る権利」に応えています。
- 東海テレビは社員一人ひとりが社会規範を意識して、地域に貢献できるよう取り組みを強化。
さらに内部通報制度もあり、問題があったときは報告しやすく、守秘義務や通報者保護もしっかり守られています。
コンプライアンスと表現の自由のせめぎ合い
一方で、「ルールが厳しすぎて、テレビがつまらなくなった」なんて声も。
昔の少し破天荒な番組が懐かしいと思う人も多いのではないでしょうか。
でも今の視聴者は、人を傷つけたり不快にさせるような番組はあまり望んでいない傾向があります。
もちろん、ルールを盾にして表現の幅が狭くなるのは問題です。
だからドラマでシートベルト着用をどう見せるか、アニメで二人乗りをどう描くかなど、現場では細かい工夫を重ねて、創造性を失わないようにしているんです。
テレビ局の社会的責任って?
テレビ局はただの会社ではなく、文化の発展や環境保全といった社会貢献も大きな使命を担っています。
例えば、
- 女性の活躍や多様性を推進(「えるぼし」最高位)
- 子育て支援で「プラチナくるみん」認定
- 健康経営の取り組みで「健康経営優良法人」に
こうした活動を通じて、視聴者や地域からの信頼に応えているんですね。
これからのテレビ業界の課題
今はSNSや個人情報保護、サイバー攻撃など、デジタル化が進む分だけ新しい課題も山積みです。
視聴者との距離が近くなった今だからこそ、より透明でオープンな番組作り、そして情報番組やバラエティそれぞれに合ったコンプライアンス体制を築くことが大切です。
まとめ
「コンプライアンスって何だろう?」から始まったこの記事。
テレビ業界では、単に法律を守るだけじゃなく、視聴者や社会に対して誠実でいるために、いろいろな工夫や努力を続けています。
これからも視聴者が安心して楽しめる番組を届けるために、テレビはもっと進化していくはずです。
